導入目的
三菱地所レジデンス株式会社は、採用時に求める人物像を明確にし、人事部と面接担当者間の評価基準を統一するためにSPIを導入しました。
導入効果
従来の面接に加え、SPIを用いることで、候補者一人ひとりへの理解を深め、選考の客観性を向上させています。その結果、人事から選考を担当する関係者全員に正確な採用基準を伝えやすくなり、多様な才能を持つ人材の採用が実現。将来にわたり活躍できる人材を発見しやすくなりました。
導入目的
株式会社NTTデータは、できるだけ多くの候補者と面接を行い、限られた時間内で個々の候補者への理解を深めるためにSPI3を導入しました。
導入効果
SPIの結果は、候補者を理解する新しい角度として、面接前の段階で特性を予想することに役立ちます。さらに、SPIの「ストレス分析報告書」も活用し、候補者が入社後の働くイメージもより具体的に描けるようになりました。今後、株式会社NTTデータは採用だけでなく、人材育成にもSPIを活用していく予定です。
SPI適性検査は、採用選考において多くのメリットがあります。
まず、候補者の能力や性格を客観的に数値化できるため、採用担当者の主観に依存せず、公平な判断が可能です。
また、候補者の適性を事前に把握することで、入社後の早期離職や業務不適合といったミスマッチを防ぐ効果があります。
さらに、検査結果をもとに面接の質問を的確に設定することで、短時間で候補者の適性を深く理解できる点も大きな利点です。特に大量応募がある場合には、適性の高い人材を迅速に選別し、選考プロセスの効率化を図ることができます。
これらの特長から、多くの企業でSPI検査が導入されています。
SPI適性検査には便利な点が多い一方で、いくつかの課題も存在します。
第一に、検査で測定できる範囲が限られていることです。創造力やチームワークといったスキルは評価が難しく、他の手法を併用する必要があります。
次に、受検者が対策をしている場合、本来の能力や性格が正確に反映されない可能性があります。
また、検査には一定の時間がかかるため、受検者の負担が大きいと感じられることもあります。
さらに、オンライン実施の場合には、なりすましのリスクが完全には排除できない点も注意が必要です。
これらを踏まえ、検査結果を慎重に活用することが重要です。
SPI適性検査を十分に活用できない理由には、いくつかの問題があります。
まず、検査結果の解釈が不十分である場合、候補者の適性や特性を正確に把握できず、採用の判断を誤ることがあります。たとえば、結果のスコアだけを見て全体を判断してしまい、本来の人物像を見落とすケースです。
また、採用基準が曖昧な場合には、検査結果をどのように活用すべきかが分からず、効果が十分に発揮されません。
さらに、SPIの結果に頼りすぎてしまい、面接や実技試験など他の評価方法を軽視してしまうことも問題です。加えて、検査結果を活用する場が選考時に限られており、入社後の配置や育成に結びつけられていないケースも見受けられます。
これらの課題を解決するには、検査結果を深く理解し、採用基準を明確にした上で、選考以外の場面でも活用する仕組みを作ることが重要です。
SPIを活用しきれない企業にもおすすめの
使い勝手のよい適性検査ツールを見る
SPI適性検査は、大きく「能力検査」と「性格検査」の2つのパートで構成されています。それぞれの内容は異なりますが、候補者の基礎的なスキルや性格傾向を多角的に測定することを目的としています。
能力検査では、主に言語分野と非言語分野が出題されます。言語分野では、語彙力や読解力を測定する問題が中心です。具体的には、同義語や反義語の選択、文章の要旨を把握する読解問題などが出題されます。
一方、非言語分野では、数的処理や論理的思考を問う問題が出されます。たとえば、割合やグラフの読み取り、条件整理を基にした推論問題が含まれます。これらは、候補者の論理力や計算力、問題解決能力を評価するためのものです。
性格検査では、候補者の性格特性や価値観、行動傾向を把握します。ここでは「自分の考えや行動に最も当てはまるものを選ぶ」といった形式で、日常的な状況での反応や仕事に対する姿勢を測ります。この検査は、候補者の職場適応力やチームワーク、ストレス耐性などを評価するのに役立ちます。
SPI適性検査にはさまざまな受検方法があり、企業や候補者のニーズに応じて選択されます。それぞれの方法に特徴があり、受検環境や注意点が異なります。
テストセンター受検は、指定された会場で専用のパソコンを使用して試験を受ける形式です。候補者は、予約した日時に会場に赴き、集中して受検できる環境が整えられています。不正行為の防止が徹底されており、公平性の高い方法とされています。
Webテスティングでは、自宅や学校など、インターネットに接続できる場所で受検します。受検者は指定された期間内に都合の良い時間を選び、パソコンからアクセスして試験を進めます。ただし、不正防止の観点から、本人確認や試験監督システムが必要になる場合があります。
ペーパーテスティングは、紙とペンを使用して試験を行う方法です。試験会場は企業内や学校内などが設定されることが多く、オンライン環境が整っていない場合や特定の状況に応じて採用されます。この方法は特に、パソコン操作に不慣れな候補者に配慮した形式といえます。
インハウスCBTは、応募先企業が用意したパソコンを使用して試験を受ける形式です。試験中は企業の採用担当者が監督するため、試験の進行を直接確認でき、信頼性が高まります。
採用担当者が採用すべき人物像や必要なスキルについて共通の理解を持っていないと、求人募集のターゲット設定や適切なアプローチが難しくなります。同様に、求職者も企業が求める要件を把握できないため、応募にためらいを感じたり、面接時に不安を抱いて辞退する可能性が高まります。
採用の目的や求めるスキル、性格特性を明確にし、それに合致する人材を採用することが重要と言えるでしょう。
採用を行う際、明確な採用目的が定義されていないと上手くいかないことがあります。例えば、採用の目的がチームワークを重視する職種であるにも関わらず、個人の能力のみに焦点を当てて評価している場合、適切な人材選択が行われない可能性があります。このような場合はコミュニケーション能力や協調性を評価する検査を導入することが適切と言えるでしょう。
適性検査の結果を適切に分析し、採用判断に反映させることが大切となります。
新入社員の導入や教育制度が不十分な場合、採用してもすぐに辞めてしまったりうまく能力を伸ばせないことがあります。新入社員がスムーズに業務を始められるよう、適性検査の結果を活かした適切な導入プログラムを用意し、十分なサポートを提供することが重要です。
しっかりとプログラムを準備することで、新入社員が自信を持って業務に取り組んだり定着率の向上を実現できます。
SPIは候補者の性格特性や適性を客観的に評価し、戦略的な人材配置を可能にしますが、候補者の具体的なスキルや経験、専門知識などは評価できません。そのため、これらの要素を評価したい場合は、他の適性検査や面接などの手法を併用するとよいでしょう。
より活躍できる人材を見極めるため、SPIに固執せず適切な検査を用意することが大切です。
それぞれの採用フェーズごとに活用しやすい特色を持ったおすすめの採用向け適性検査ツールを3つ紹介します。
2024年3月30日時点でGoogleにて「適性検査ツール」と検索した際に表示された公式サイトに掲載されている48ツールから選出。「採用に特化している」「公式サイトに導入実績が明記されている」「回答時間が30分以内」に当てはまる中から、それぞれ特色を持ったツールをおすすめとして掲載しています。
国内約8,000社、国外約1,000社
※2024年3月時点の実績
回答時間:約10分
受検者本来の行動的特徴と性格の本質を把握できるHCi-ASは、適性検査が当たっていないと感じる企業におすすめです。面接で見抜きにくいメンタル適性のチェックも可能。受検後すぐに報告書が確認できるスピード感も魅力です。
約32,000社
※2024年3月時点の実績
回答時間:約30分
面接の前に定着しない・成長しない・頑張らない人材を見分ける検査が可能な不適性検査スカウターです。問題となる特性を事前に発見し、面接の工数削減の他、人材採用の失敗を減らします。
約2,500社以上
※2023年11月時点の実績
回答時間:約30分
ミキワメは現在社内で活躍する社員の性格データを基に、候補者の採用おすすめ度を表示してくれる適性検査のツールです。従業員の誰に似ているかだけでなく各部署との相性もわかります。
【選定条件】
「採用に特化している」「公式サイトに導入実績が明記されている」「回答時間が30分以内」という条件に当てはまる中で、以下のものを選出しました。
・「HCi-AS」…上記条件の内、唯一の性格・メンタル診断特化ツール
・「不適性検査スカウター」…上記条件の内、唯一の不適性検査ツール
・「ミキワメ」…上記条件の内、唯一現職社員との比較が可能なツール